生成AIによってコーディングを爆速にするノウハウやツールは色々溢れているんだけど、Web開発ではかなり盛んな一方で、スマートフォンアプリケーションに関してはそこまでだった。
そんななかで、iOS/Androidアプリケーションを作ることができるAIツール『Rork』が最近リリースされた。
スマホアプリに興味があって勉強を始めたところだったので、ちょうどいい機会だと思って触ってみた。
今回の記事では、Rorkを触ってみた感想や使い方などを紹介していく。
Rorkとは何か
Rorkはスマートフォンアプリケーションを作れるAIツール

機能的な特徴としては以下の通り。
- プロンプトを入力するだけでiOS/Androidアプリケーションが作成できる。
- 生成したアプリケーションを同一のブラウザの中で確認することができる。
- QRコードを読み込むだけで自分の手元のスマートフォンでもテストすることができる
- 使用する技術としてはReactNative。
- 生成のモデルとしてはClaude系のモデルを使用している
- Think a lot モード=Sonnet 3.7
- Focusモード=Sonnet 3.5
使い方
① こちらからRorkにアクセスする

② ユーザー登録をする(Googleアカウントで登録できる)
③ プロンプトを入力するとアプリ開発がスタートする

あと、驚くことに、右上の「Publish」から、AppStoreでのデプロイも可能。
料金について
- 無料で試すことができる
- 5クエリ/1日の制限あり
- コードのダウンロードはできない
- 直接デプロイする機能がない
- プランは3つ用意されている
- Junior: $20(100メッセージ/月、10メッセージ/日)
- Pro: $50(250メッセージ/月、25メッセージ/日)
- Business: $100(500メッセージ/月、50メッセージ/日)
使ってみた感想- メリット
アプリ開発の知識がなくてもスマホアプリを作ることができる
この可能性はかなり感じた。自分もスマートフォン用のアプリを作ったことはなかったけど、このツールを使うと、基本的な機能を備えたアプリケーションであれば実装することができる。
また、コードを見ることもできるのでReactNativeがどのようなファイル構造で動くのかという部分を学習することにも役立った。
シンプルなプロンプトで複雑な機能を搭載することができる
単に「Todoアプリを作ってみたい」程度のプロンプトでもしっかりとしたアプリができる。
現に、Todoアプリの部分だけではなく、設定画面や記録用のダッシュボード機能など、支持していないけどもアプリには必要な部分も実装してくれた。
UIも優れている印象なので、全体的に痒いところに手が届く印象。
使ってみた感想 – デメリット
コードを直接編集することができない
Next.jsのフルスタックアプリケーションを作成することができるV0などはブラウザ上で直接コードを編集できた。ただ、このRorkでは直接コードを編集することはできない。
これが結構自分としては気になる。細かな修正であったとしても数が限られているクエリを使わなきゃいけないし、仮にこちら側で編集するとしてもダウンロードしただけだとアプリが動かないのでやや手間である。
ブラウザ上でざっくりと作ってコードをちょこっと編集して最終調整をしてデプロイみたいなことができるともっといいのかと思った。
変換確定のためにEnterを押すとそのまま送信される
これはこのアプリが日本語というよりは英語圏をメインに置いているからだと思うのでしょうがないんだけど、漢字の変換を確定しようとしてエンターを押すと、そのまま送信されてしまう。
これはかなりストレスで、先述の通り有料ユーザーであったとしても、1日や1月あたりのクエリ数は限られている。
その中で不十分なプロンプトを誤爆して貴重な1クエリを消費するのはかなりストレス。
対策として、①英語でプロンプトを打つ②メモアプリでプロンプトを作ってコピペするの2パターンがあると思うんだけど、いずれにしてもちょっとストレス。
日本語の解説がほとんどない
まだ新しいアプリなのでしょうがないんだけど、日本語での解説記事がほとんどない。
情報源としてはXか、公式のDiscordサーバーのどちらが基本。
英語が苦手な筆者にとってはここはかなり苦労している。
日本ユーザーにこのアプリが広まればここは解決するかと思う。
課金しないとまともな開発はできない
先述の通り、Rorkの無料プランは1日5クエリしか打つことができず、加えてソースコードのダウンロードもできない。
つまり、修正はほぼできない仕様になっている。
この点V0はある程度の修正ができたし、ソースコードをローカルに落とすこともできて無料ユーザーに優しかった記憶。
開発し切るという観点で見ると、課金は必至の選択肢になってしまう。
こんな人におすすめ
- Webアプリの開発経験がないが、サービスのアイデアを形にしたい
- 実際に動く高度なWebアプリケーションがどのような構成で動いているのか学習したい
- アプリケーションを高速で開発してデプロイしたい
まとめ
今回はスマートフォンアプリケーションを作ることができるAIツールの『Rork』を実際に触ってみた。
目の前で簡単なプロンプトでスマートフォンアプリケーションの開発ができる一方で、まだまだツールとして発展途上な部分を多く感じた。よって、即課金というよりは無料プランを試してみて、選択をしていくのがいいと思う。
日本語の文献はあまりないので、発見があった場合には積極的に発信していきたいと思っているから、このブログにまた遊びに来てほしい。