最近注目の「AIエージェント」とは何か? – 生成AIの新たなトレンドを解説

生成AI

ChatGPTなどの生成AIが話題になって久しい。

今、さらに注目を集めているのが「AIエージェント」という概念である。

AIエージェントとは、一言でいえば「自分で考えて動くAI」のこと

単に文章や画像を生成するだけでなく、人間の代わりにインターネットを調べたりアプリを操作したりしながらタスクを自動遂行してくれるAIだ。

また最近では、中国発の汎用AIエージェント「Manus(マヌス)」が公開され、Xを賑わせている。

本記事では、この「AIエージェント」とは何者なのか、従来のAIとどう違うのか、具体的にどんなツールがあるのかをわかりやすく解説する。

AIエージェントとは何か?

自分で考えて行動するAI

AIエージェントとは
「ユーザーから与えられたゴールに対して、AIが自ら手段や手順を考え、実行し、結果を出すことまで行なってくれる次世代のAIシステム」である。

すごく簡単に言ってしまえばAIに「〇〇やっておいて〜」って言ったら「はいよ〜」ってAIが勝手に実行してくれるイメージ。

今までの生成AIとの違い

従来のAIはユーザーの入力に対して新しいコンテンツを生成することに特化していた。
文章・画像・動画など、さまざまなものを生成するが、「何を作るのか」「どのように考えるべきか」「どのように出力するのが適切か」は人間が決める必要があった。

一方で、AIエージェントになると、与えられた目的を達成するためにはどのように行動をするべきかということを自らが考える。

目的達成のためにWeb検索や他のアプリケーション操作が必要だと判断すれば自動でそれを起動させ、一連の作業を人間の代わりに実行する。

注目のAIツール3選

Manus:汎用自律エージェント

Manusは、中国のスタートアップMonica.imが2025年3月にリリースした自律型AIエージェントである。

Manusは日常生活からビジネスまで幅広いタスクに対応できる汎用性を持ち、テキスト・画像・表・コードなどマルチモーダルなデータ処理が可能である

できることとしては、

  • 旅行の7日間のプランを作成してもらう
  • 〇〇社の株価データを収集してレポートを作成する
  • 商談先の情報を収集して提案の骨格を作成してもらう

また、Manusはクラウド上で動作するため、ユーザーがブラウザを閉じても指示した処理をバックグラウンドで走らせることができる。つまり、一度依頼したら、AIに任せておけばいい状態が実現している。

DeepResearch:ChatGPTの新機能。AIによる自動調査。

OpenAIもまた、AIエージェントの波に乗り2025年2月にChatGPT向けの新機能「Deep Research」を発表した。

Deep Research(ディープリサーチ)はChatGPTに組み込まれた自律型の調査エージェント機能

ユーザーからの調査依頼を受けて、何を調べるべきか、どのようなことが言えるかなどを自動でやってくれる。検索→分析→情報の統合を自動でやり、最終的には包括的なレポートを提出してくれる。

使い方としては

  1. DeepResearchモードを有効化する
  2. 調査テーマの入力
  3. ChatGPTからの確認
  4. 自動調査の実行(10分くらいかかる)

最終的なレポートは序論、本論、結論の構成がしっかりしているだけではなく、インライン引用で参照した文献が表示される。

Devin:自立型AIソフトウェアエンジニア

Devin(デビン)は、2024年3月にアメリカのスタートアップCognition Labs社が発表した「自律型AIソフトウェアエンジニア」。

ソフトウェア開発に特化したAIエージェントで、与えられた開発タスクに対して企画・コーディング・テスト・デプロイまで一連の工程を自律的にこなせることを目指している。

特徴としては

  • ソフトウェア開発に関する幅広いタスクに対応できる。
  • 問題解決能力のベンチマークの結果が優秀
  • Slackを通してタスクの進捗をリアルタイムで報告するなど、実運用を想定した構成

完全にプログラマを代替する訳ではなく、あくまでも優秀な相棒という感じ。

Proxy:ブラウザ操作を自律的に行う

Proxyはブラウザを操作して行うタスクに特化したAIエージェント。

ユーザーからの要求に対して、どのようなことをブラウザで実行するべきかを検討して実際にブラウザを立ち上げ、実行する。

OpenAIがProプランユーザー向けにOperatorという自律ブラウザ操作エージェントを提供しているが、無料で利用できるという点がProxyの強いところ。

触ってみた感想|過信しすぎないほうがいい

実際に色々と触ってみた感想としては、
AIエージェントによって働き方やWebサービスの構築方法は確実に変わるということ。

一方で、まだ精度はそこまで高くないように感じる。
技術的な感動の方が大きくて、じゃあ全面的に信頼できるパートナーになるか、遊んで暮らせるくらい自動化できるかというとそんなことはない。

イメージとしては赤子を見守る感じ。

ただ、AIエージェントの精度が上がってくるのは間違いないし、今後多くの企業で導入されて働き方の概念が変わるのは時間の問題。

そこに備えて、最新の情報をキャッチアップして自分でも触ってみるのが大事であると感じる。

まとめ

今回は生成AIの大きなトレンドである、「AIエージェント」について触れた。

まだまだ精度としては過信することができないレベルである一方で、大きくビジネスや社会を変えていくことは間違いない。最新情報のキャッチアップが必要になる。

今後も面白いエージェントがあったら当ブログで紹介していく。

東京在住の25歳。
後先は考えないタイプで、高校受験、東大受験(現役・浪人)ともに併願なしで挑んでました。
東京大学文科1類に運良く合格。法学部に進みましたが、一番面白かったのはICT系・芸術の授業でした。
興味が続かずに弁護士にはならず、ITベンチャー企業で働いています。
動画編集、プログラミング、最近はAIなど色々やってます。

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